今出川!明治維新までの天皇の住まい<京都御所>

観光スポット

京都御所という名前はよく耳にするけど、どんなところか知っていますか。

 

訪日外国人観光客の京都観光では必ずと言っていいほど名前の挙がるのが、京都御所です。

 

日本人が京都観光プランを考える場合、清水寺や金閣寺と言ったお寺や嵐山のような
観光地が真っ先に挙がってきますが、外国の人から見る京都観光は必ずしも同じではありません。

 

ヨーロッパでは歴代の王や皇帝が暮らしたお城が今もそのままの形を残していて、
観光名所となっています。

 

それと同じように京都御所は日本の歴史が凝縮された、
京都観光に必須の名所と言っても過言ではないでしょう。

 

京都御所ってどんなところ?

桓武天皇が平安京を都と定めたのが794年です。

以後、明治新政府の発足で日本の中心が東京に移るまで1000年以上にわたって
京都は日本の都であり続けました。

 

京都御所は「京都御苑」の中にあって、
平安時代より天皇家の住居(内裏)として使用されてきました。

 

平安京が移された当初、桓武天皇の内裏は今あるところより少し西に位置していたそうです。

 

14世紀以降は現在の御所がある場所に置かれた内裏が使われるようになって、
明治維新まで歴代の天皇が暮らしていました。

 

御所は江戸時代に8回も建て直しされています(そのうち6回は火災による再建でした)。

 

その都度建物を以前より大きくしたり、造営したりを繰り返してきました。

 

時代と共に建物の構造や様式が変化してきましたが、1855年(安政2年)に
建てられた現在の御所は、平安時代に造られた御所に近いものになっています。

 

武士が権力を握っていた江戸時代でさえ朝廷(天皇)は別格で、
江戸の町人文化と京都の公家文化はそれぞれに華開いていきました。

 

もしかすると京都御所を京都観光の最初にもってくると、
その後訪れるお寺や神社の歴史が一本の紐のように繋がっていくのではないでしょうか。

 

京都御所の見学方法

明治天皇が東京にある皇居にお住まいを移されるまで、
歴代天皇のお住まいとなっていた京都御所は、
以前は春と秋の一般公開時および事前申込者だけに見学が許可されていました。

 

ところが2016年より事前申し込み不要、さらに通年公開されるようになりました。

 

もちろん入場無料です!

 

コロナ渦で当面中止されていますが、日本語・英語・中国語によるガイディングツアー(所要時間約50分)もあるので、御所や皇室の歴史を詳しく知りたい方にはお勧めです。

 

個人で見学することもできますが、広い御所の中をポイントを押さえてまわることができる
このツアーは初めての方にはピッタリですよ。

 

御所の見学は烏丸通りに近い清所門(せいしょもん)から入ります。

門の脇にある休憩所がツアー参加希望者の集合場所に指定されています。

 

ツアーはその昔、御所に参内する際牛車を待たせておく
御車寄(おくるまよせ)からスタートします。

 

御車寄で牛車を降りた貴族や武士は、諸大夫の間(しょだいぶのま)と呼ばれる部屋に通されます。ここで指示があるまで謁見(えっけん)を待つことになります。

 

諸大夫の間に入ると時を越えて、平安貴族になったかのような錯覚に陥るかもしれません。

 

その後「源氏物語」などに登場する紫宸殿(ししんでん)、
天皇が儀式や政務を執り行う場だった清涼殿(せいりょうでん)、
そして天皇が日常生活を送っていた御常御殿(おつねごでん)など、
1000年の歴史が詰まった御所内に点在する建物を見てまわります。

 

御常御殿の庭園はさすが天皇のお住まいだった庭だけあって手入れが行き届いていて、必見です。

 

無料の音声ガイドアプリ(日本語・英語・中国語・韓国語・フランス語・スペイン語)がダウンロードできるので、これを聴きながら回るという手もあります。

 

ちなみに京都御所は宮内庁の管轄になっています。

ガイディングツアーも宮内庁職員の方が担当してくださいます。

 

天皇陛下のお住まいが皇居になって150年以上経ちますが、
未だに宮内庁が管理している辺りが皇室と御所の関係の深さを物語っているような気がしますね。

 

天皇が暮らしていただけあってかなり広いので、歩きやすい靴を履いていくことをお忘れなく!

 

御所の見どころ

「清涼殿」

ガイディングツアーでも主だった建物は見学できますが、じっくり見学したい方にお勧めしたいのが「清涼殿」です。

 

大規模な改修工事を終えて今年の春、清涼殿は2年半ぶりに一般公開されました。

 

30年ぶりとなる桧皮葺(ひわだぶき)屋根の葺き替え工事や、
壁の漆喰の塗り替えなど工事は伝統的な技法を用いて行われました。

 

清涼殿は平安時代に天皇の住居として建てられましたが、
後に儀式専用の場として使用されていました。

 

現在の建物は1855年に造営されたものです。

 

清涼殿を眺めていると、平安貴族のきらびやかな生活が目に浮かんできます。

「御常御殿」

そんな清涼殿と併せてじっくりと見てみたいものの一つが「御常御殿」です。

 

清涼殿に代わって天皇の住まいとなった御常御殿は、京都御所のなかで一番大きな建物です。

 

明治天皇までの16代にわたる天皇が御常御殿を住まいとされていました。

 

内部には、儀式の際に使われる広間や寝室として使用されたところなど全部で15部屋があります。

 

御常御殿の庭園は池を中心とした回遊式庭園になっていて、
水の流れに沿って四季を代表する木々や花が植えられていたり、
石橋や木橋がかかっていて見る人の目を楽しませてくれます。

 

天皇のお住まいだっただけあって、
手入れも行き届いていて時間を忘れていつまでもそこにいたくなるような空間です。

京都御所の詳細

住所 : 京都府京都市上京区

電話番号 : 075-211-6364

定休日 : 年中無休(一部施設を除く)

参拝時間 : 9:00~17:00(季節によって変動あり)

料金 : 無料(一部施設を除く)

アクセス :  地下鉄烏丸線 今出川駅下車 徒歩5分

市バス 烏丸今出川下車 徒歩5分

京阪電鉄 出町柳駅下車 徒歩20分

 

 

御所見学の後は、京都御苑内にある公家邸宅を見たり自然公園の散策をしたりしてみませんか。

 

国民公園として市民に親しまれている京都御苑は一日いても
時間が足りないぐらい見所がいっぱいです。

 

かつての皇族、閑院宮家(かんいんのみやけ=皇位継承権を持つ「四親王家」の一つ。

現在の皇室はこの流れを汲んでいます)の遺構とされる場所に、
明治初期に造られた閑院宮邸宅があります。

 

展示館となっているここでは、京都御苑の歴史やそこに暮らしていた人々の
生活様式や文化を垣間見ることができます。

 

また御苑内では四季折々の花を愛でることもできます。

建物をじっくり見た後は、自然に目を向けるのもいいでしょう。

 

さらに、テニスコートや運動広場、児童公園までもが御苑の中に造られているので、
家族で御所を見学した後は思い切り身体を動かすといいですね。

 

苑内には小川が流れていて、夏には水遊びの子供達で大賑わいです。

 

京都観光の穴場スポットとして京都御苑はイチオシです!

 

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