歴史が好きな方って結構いらっしゃいますよね?
以前は歴女という言葉もブームになりました。
ところで特にあなたの好きな時代はいつですか?
源平合戦が繰り広げられる平安時代?
人気の武将たちがひしめく戦国時代?
水戸黄門や暴れん坊将軍、遠山の金さんなど時代劇のヒーローが登場する江戸時代?
あと幕末…
「えっ?あまり幕末は好きじゃない?」
確かに幕末は、幕府方と倒幕側、朝廷などとの複雑な政治闘争がややこしくて、敬遠する人も結構いたりします。(好きな人はめちゃくちゃ好きなんですが…)
ですが、そんな人も「坂本龍馬」、この人物はよく知っていると思います。
好きな歴史上の人物でも必ず上位にランキングする人物です。
今回は、坂本龍馬のゆかりの地であり、幕末において重大な事件の舞台になった伏見にある寺田屋について紹介いたしますので、
幕末アレルギーの方もぜひ最後までご覧になってくださいね。
寺田屋騒動とは
寺田屋は京都伏見にあった旅館であり船宿です。
現代でいうと食事つき宿泊施設、ビジネスホテルみたいなものですかね。
その旅館は1862年(文久2年)と1866年(慶応2年)の2回、日本史における重大な事件が起きてます。
世にいう寺田屋騒動というやつです。
薩摩藩志士粛清事件
元々薩摩藩は幕府方でしたが、薩摩藩の討幕派の志士たちはいずれ薩摩藩は倒幕に立ち上がると 期待を持ってました。
しかし薩摩藩の指導者 島津久光は倒幕どころかさらに幕府を堅固にする事を考えていた為、討幕派の志士たちは公家や幕府方の役人を殺してでも、薩摩藩を倒幕側に向けることを計画し、当時の薩摩藩の定宿だった寺田屋に集まってましたが、
その動きを知った久光によって派遣された志士によって粛清されたという事件です。
後年、久光は幕府の中枢から外され、皮肉にも薩摩藩は倒幕へと向かっていくのですが…
最初から久光は倒幕の機会をうかがっていたのかどうかは、今となってはわかりませんが、粛清された志士たちの行動は少し先走った感じに思えませんか?
坂本龍馬襲撃事件
坂本龍馬が薩摩藩と長州藩の間を取り持って薩長同盟を成立させた話は有名ですね。
元々薩摩藩は幕府方でしたので、倒幕側の急先鋒の長州藩と手を組まれることは幕府にとって由々しき事態でした。
当然ながら坂本龍馬は幕府にとって超要注意人物となるわけです。
伏見奉行は龍馬から薩長同盟の詳細を聞き出そうと、龍馬が潜伏している寺田屋に踏み込みましたが、のちの妻となるおりょうの機転で何とか薩摩藩邸に逃げ延びることが出来たそうです。
捕り物が寺田屋を囲んだ際、おりょうは入浴中で裸のまま龍馬に異変を知らせに行ったりだとか、龍馬は高杉晋作からもらった拳銃で応戦をしたりだとか、到底動かせることの出来ない漬物樽をおりょうは動かして龍馬の逃げ道を確保しただとか、その後傷を癒すために龍馬とおりょうは鹿児島に日本初の新婚旅行に行っただとか、とにかくエピソードに事欠かないです。
坂本龍馬のドラマや映画では必ず登場する場面ですので、是非一度ご覧になってください。
坂本龍馬が身を寄せた船宿
寺田屋は薩摩藩の定宿であったことから、薩摩藩と繋がりがあった坂本龍馬も行き来していたそうです。
特に寺田屋の女将であるお登勢とは懇意にしており、お登勢は龍馬に預けられたおりょうを養女として育てたり、龍馬からお登勢に宛てた手紙は愚痴や頼み事が多かったことから、龍馬はかなりお登勢に心を許していたことが感じられます。
幼少期の龍馬は、姉の坂本乙女が母親替わりとして育てられ仲も良かったことから、大変なお姉ちゃん子だったことを考えると、もしかしたら龍馬はお登勢を姉とダブらせていたのかもしれませんね。
寺田屋に残る爪痕
寺田屋には柱に刀傷や弾痕があったりと、騒動の激しさを今に伝える痕跡が残っております。
しかし現在の寺田屋は再建されたものであり、本来の寺田屋は鳥羽伏見の戦いで焼失してしまいました。
ということはそれらの痕跡は当時の騒動の最中に出来たものではない!? とも言えるのですが、
しかし坂本龍馬や幕末ファンの人にとっては、そんなことは関係なく当時の出来事を想像したりして、より龍馬を身近に感じたいと思うのです。
一緒に回りたい近くの観光地
京都の南東部に位置する伏見は豊臣秀吉が築いた伏見城の城下町であり、当時の面影が数多く残る人気の観光エリアです。
伏見稲荷大社
伏見エリアでまず外せない観光スポットだと思います。
商売繁盛・五穀豊穣の神様を祀る伏見稲荷大社での一番の見どころは、何と言っても「千本鳥居」です。
朱色の鳥居がどこもでも連なる光景は圧巻で、ハリウッド映画の撮影場所にもなりました。
インスタ映えは必須ですので、ぜひお立ち寄りくださいね。
月桂冠大倉記念館
古来、伏見は良質的な水に恵まれ、酒造りが盛んに行われたエリアです。
誰もが知る日本を代表する酒蔵メーカーの酒蔵が立ち並び、日本酒の大好きな方は是非訪れたい スポットですし、記念館で伏見の酒の発展と歴史を知ると、日本酒の味もひとしおです。
寺田屋の詳細
名称:寺田屋
住所:京都市伏見区南浜町263
TEL:075-622-0243
料金:一般400円 小中高・大学生200円
時間:10:00~16:00(最終入場15:40)
定休日:1月1日~1月3日・月曜日不定休
まとめ
幕末の京都では寺田屋以外の旅館でも日本史における重大事件が起きてます。
特に有名なのが、
一つは新選組が討幕派の長州藩・土佐藩を襲撃した池田屋事件、もう一つは坂本龍馬が京都見廻組に暗殺された近江屋事件です。(実行犯は諸説あります)
あくまで想像ですが、資料が残ってないような小さな騒動が京都の至る所の旅館で起きていたのかもしれません。
諸藩を巻き込んで、幕府を倒し日本の未来を変えるなんて大それた計画は、藩邸では出来にくかったでしょうし、旅館での方が密談しやすかったのでしょうか、
いずれにせよ討幕派の志士たちの定宿になっていた京都の旅館にとっては受難な時代だったのかもしれませんね。
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