みなさんは烏丸御池や三条・四条と聞いてまず何を思い浮かべますか。
烏丸御池・四条河原町と言えば京都駅からのアクセスも良く、見る、食べる、
遊ぶと三拍子そろった京都観光には外せない地区です。
そんな烏丸御池の駅から徒歩1分、四条駅からでも烏丸通りを北に向かうこと10分程で
ネットで話題の京都国際マンガミュージアムに着きます。
京都観光と言ったらやっぱり御寺巡りや抹茶を使ったスイーツを求めて食べ歩きじゃない?と
思う方が多いかもしれませんが、そんな定番からちょっと離れてみてください。
一風変わった京都の歴史が見えてくるはずですよ。
マンガミュージアムの魅力
「MANGA」と言う単語は今や「KARAOKE」と並んで世界共通語になっています。
日本語学習者の半数はマンガがきっかけで日本語の勉強を始めたといっても過言ではないでしょう。
マンガサロンやマンガフェスなどは世界各地で開催され、
著名な漫画家が呼ばれることも珍しくありません。
一昔前はマンガは子供が読むもので、大人になってもマンガが好きと公言するのには
躊躇いがありました。
でもインターネットの発達とともに紙面ではなく、
スマホでも手軽にマンガが読めるようになったことから通学・通勤途中に
電車やバスでマンガを読む人を多数見かけるようになりました。
また少子化に伴って、子供から大人まで幅広い世代に受け入れられるマンガが人気を博しています。
日本マンガの先駆者と言えばやはり手塚治虫氏でしょうか。
1950年代、まだ子供達の楽しみが少なかった時代に生まれた「鉄腕アトム」や「ジャングル大帝」は瞬く間に少年少女のヒーローになりました。
そして1964年の東京オリンピックを機に一般家庭にテレビが普及しました。
子供達に人気のマンガがアニメ化され、より多くの人がマンガ(アニメ)に
触れることができるようになりました。
「ドラえもん」や「天才バカボン」といった人気マンガが次々に映像化されていきました。
1980年代に入ると今でも海外で不動の人気を誇る「ドラゴンボール」が登場しました。
そこから少し遅れて宮崎駿監督の「風の谷のナウシカ」が大ヒットします。
1990年後半には、「OTAKUブーム」のきっかけとなった「セーラームーン」が
国外で大人気となり、日本のマンガ(アニメ)熱が一気に加速し始めました。
このような時代背景を受けて、京都国際マンガミュージアムは京都市と京都精華大学が
共同でマンガ文化の調査研究、資料収集及び展示などを行う場として、
2006年11月に開館しました。
京都国際マンガミュージアムという名前の通り、ここには30万点ものマンガが納められています。
そのうち1970年代以降に発刊された約5万点が総延長200メートルにもなる
「マンガの壁」に並んでいます。
これらは作家ごとに(あいうえお順)1階が少年向け、2階が少女向け、
3階が青年向けに分けて置いてあります。
さまざまな言語に翻訳されたマンガも展示してあり、MANGA人気の高さに驚かされます。
そして、国際マンガミュージアムというだけあって、外国人の姿もちらほらあります。
開館初年度にして海外から15%もの来館者がありました。
18歳以上であれば、初回登録さえ済ませたら昔懐かしい本や資料をいつでも
閲覧することができるので、マンガ好きにはたまりません。
ただし、烏丸御池は中心部でパーキングも少ないので公共交通機関の利用をお勧めします。
子どもでも楽しめるポイント
ミュージアムと名の付く場所は「静かに見る」ことが暗黙の了解とされる場合が多いですが、
ここはマンガミュージアムというだけあってその限りではありません。
親子で家にいるときのようにごろごろしながら読書できる「子ども図書館」は
親子連れにおススメです。
週末には老若男女誰が見ても(聞いても)楽しめる紙芝居パフォーマンスが開かれます。
「4コマ紙芝居」や「えむえむオリジナル紙芝居」など、
ここでしか見る(聞く)ことのできない紙芝居は必見です。
他にもマンガミュージアムだけあって、その場で似顔絵を描いてもらえます。
作家さんのオリジナリティが前面に出た作風かアニメ風かを選べます。
親子で、カップルで、友達同士で来館記念に一枚どうですか。
そして、たいていの子が好きなお絵かきスペースも充実しています。
カラフルなペンを使ってマンガミュージアムならではの「作画」を
親子で楽しんでみるのもいいですね。
5人以上集まれば、グループワークショップに申し込めます。
みんなでオリジナル缶バッチやしおりを作ることができます。
ただし似顔絵やグループワークショップは、入館料とは別に料金がかかるので確認してください。
廃校を利用
烏丸御池の駅に近い、周囲を高いマンションに囲まれた一角に広い芝生を持つ建物がありますが、
これが京都国際マンガミュージアムです。
明治2年に建てられた龍池小学校は、昭和30年代には児童数が800に達しましたが、
少子化や街の中心地にあったことからドーナツ化現象によって子供の数が激減、
1995年には児童数が100ちょっとにまで下がってしまいました。
これによって周りの4つの小学校と合併、龍池小学校は事実上廃校になりました。
代わりに立地条件が整っていることから、国内でも他に例を見ないユニークなミュージアムとして
再スタートを切りました。
建物は3階建て、校庭(芝生広場)に面した壁には大きな丸い時計が取り付けられています。
1000人近くの子供が勉強していた場所なので内部の広さも申し分なく、
ゆったりした空間でマンガが読めます。
元小学校なので、人工芝で覆われた旧校庭もとても広く
(多分昔は運動会などを行っていたのでしょう)、
天気のいい日にはここに寝転んでお気に入りのマンガに没頭できます。
有料ですがシートやパラソルが借りられるので、日差しの強い日でも大丈夫です。
京都国際マンガミュージアムの詳細
住所: 〒604-0846 京都市中京区烏丸通御池上ル (元龍池小学校)
電話: 075-254-7414
FAX: 075-254-7424
アクセス: 地下鉄烏丸線「烏丸御池」駅より徒歩1分
開館時間: 10:30から17:30(最終入館時刻:17:00)
休刊日: 毎週火曜日、水曜日(休祝日の場合は翌日)、年末年始、メンテナンス期間
入場料: 大人900円、中高生400円、小学生200円
まとめ
烏丸御池周辺は京都御所や錦市場など、昔からの観光名所が目白押しです。
四条通りを歩けば花街祇園にぶつかります。
そんなことからこの界隈には飲食店が非常にたくさんあります。
でもせっかくマンガミュージアムに行くなら、隣接したカフェも覗いてください。
2019年京都国際マンガミュージアムの敷地内にオープンした「前田珈琲」は、
魅力いっぱいのカフェです。
店内には漫画家直筆サインやイラストが壁一面に描かれていて、
いかにもマンガミュージアムのカフェという雰囲気を出しています。
他にもミュージアムで開催される企画展とのコラボメニューが用意されています。
カフェのみの利用なら入館料はかからないので、気に入ったら何度でも足を運ぶことができますよ。
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