世界遺産で開運!名庭園を眺め心静かに過ごす時間<天龍寺>

観光スポット

京都の嵐山と聞いて、思い浮かべるものは何ですか。

美しい山と川のせせらぎ、そこにかかる渡月橋や保津川下り、トロッコ列車、
紅葉など豊かな自然の風景を一番に挙げる方が多いと思います。

街の中心から離れているにも関わらず、嵐山は常に多くの人で賑わっています。
特に紅葉シーズンの週末ともなれば、どこも人で溢れかえっています。

反対に言うと、嵐山はそれだけ私達を魅了する場所だと言えるのでしょう。

この嵐山には世界遺産に登録されている天龍寺があり、
そこに納められている雲龍図やだるま絵は一度は足を運んで見てみたいものです。

嵐山の魅力

京都駅からJRに乗れば30分程で嵐山に到着です。

たったそれだけの距離なのに風景は一変、大堰川(おおいがわ)にかかる渡月橋と
その向こうに見える山並みは季節ごとに違った味わいを醸し出し、
古くから多くの人を魅了してきました。

嵐山駅周辺にはおしゃれなカフェやグッズを売る店が軒を連ねていて、
東京の原宿とどこか似た雰囲気がありますが、山から吹いてくる優しい風に誘われて、
河原に降りると目の前には雄大な景色が広がります。

嵐山の代表的な風景としてポスターなどに登場する渡月橋は、鎌倉時代、
亀山天皇が満月の晩に舟の上から月をご覧になり、
「まるで月が橋を渡っているようだ」と謳ったことにその名の由来があります。

京都の世界遺産

ところで、「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されている
寺社(城)はいくつあるか知っていますか。

平安遷都1200年を迎えた1994年に16の寺社と城が1つ登録されています。

その中には外国人観光客にも人気の高い、金閣寺や清水寺、日本の100名城にも選ばれ、
唯一の城として京都の世界遺産に登録されている二条城などがあります。

これだけの数が散在しているため、一日で見て回る寺社には限りがあります
(世界遺産に登録されていないものも含めると、半月はかかりそうです)。

そこで、嵐山と併せてまわれそうな世界遺産になっている寺社をいくつかご紹介します。

*仁和寺

仁和寺と聞いて、中学校(あるいは高校)で習った「徒然草」に登場する「仁和寺の法師」を思い出す方も多いでしょう。

南庭と北庭から成る庭園は、国の指定名勝になっています。北庭の池越しには国の重要文化財にも指定されている、1644年に建立された高さ36メートルの五重塔を望むことができます。

また本堂(金堂)は、現存する最古の紫宸殿(ししんでん)として国宝に指定されており、堂内には阿弥陀三尊像や四天王像が安置されています。

*龍安寺

龍安寺という名前はピンと来なくても、岩や砂で山水を表現した石庭(枯山水)の
代表と言えば大半の方が「あれだ!」と思うでしょう。

エリザベス女王が絶賛したという庭を一目見ようと外国人観光客にも人気の高い龍安寺は、
仁和寺から徒歩で15分ぐらいの場所に位置しています。

「侘び寂び」文化の象徴ともいえる石庭を眺めていると、日々の忙しさに忙殺されていたものが浮かび上がってくるかもしれません。

天龍寺の見どころ

前出の嵐山の渡月橋の近くに世界遺産に指定されている天龍寺があります。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、天龍寺といえばだるま絵や雲龍図で有名なお寺です。

時は南北朝時代が始まって間もなくの1339年、征夷大将軍となった足利尊氏が
後醍醐天皇の菩提を弔うために天龍寺を創建しました。

度重なる火災により幾度も寺は再建され、1935年に現在の寺観になりました。

「災いから寺を守る」という意味を込めて、天龍寺を龍に守ってもらうことにしました。

古代中国で龍は水を司る存在と考えられていました。

日本でも日照りが続いて田畑が干上がってしまうと、
龍神様に雨を降らせてくれるようお祈りをしていました。

天龍寺は、建立以来何と8度も大火に見舞われており、
「これ以上寺に災い(火災)が起きることのないように」との願いから天井に龍が描かれました。

寺の名前に龍の文字があることも、守り神として龍が選ばれた理由の一つでしょうか。

明治期に鈴木松年画伯によって法堂(はっとう)に描かれた雲龍図は、
天井から修行僧たちを見下ろしていました。

時代とともに劣化して傷みが激しくなってきたため、
1990年代後半に加山又造画伯の手によって雲龍図は新しく生まれ変わりました。

天井の龍は私達が部屋のどの場所にいてもこちらを見つめています。

これを「八方睨み」と言って、心の中にある邪念や隠し事など
全て見透かされているような気がします。

天龍寺に足を踏み入れる前に、
今一度自分の中にやましいことがないかどうかチェックしてから参拝するといいかもしれませんね。

雲龍図は毎日公開されているわけではないので、
天龍寺に参拝予定のある方は公開日を確認して行くことをお勧めします。

この雲龍図と併せてぜひ見てみたいのが、天龍寺のだるま絵です。

だるまと言えば、赤色の丸い置物をすぐに思い浮かべますが、
元をただせば禅宗の開祖「達磨大師」から来ている名前です。

天龍寺は禅宗の大本山なので、だるま絵が飾られていても不思議ではありません。

インパクトがあって一度見たら忘れられないだるま絵、
お土産に「だるまグッズ」を購入するのもいいですね。

 

また天龍寺の曹源池庭園(そうげんちていえん)は日本庭園の最高傑作ともいわれ、
国の特別庭園にも指定されています。

雨の日でも室内から庭園風景を楽しむことができます。

また秋になると真っ赤に色づいた木々が池に映って何とも言えない美しさを醸し出しています。

天龍寺の詳細

名称:天龍寺

住所:京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町6

電話番号:075-881-1235

電車:京福電鉄嵐山線「嵐山」駅下車前

バス:市バス11.28.93番で「嵐山天龍寺前」下車前

施設駐車場:1回1,000円

最寄駐車場:京都市嵐山観光駐車場

 

 

 

これ以外にも嵐山では保津川下りを楽しんだり、
風を切るトロッコ列車に乗って美しい山並みを眺めたりすることもできます。

嵯峨野に広がる竹林の小径を歩いていると、
1000年もの昔にタイムスリップしたかのような気持ちになること間違いありません。

世界遺産ではないけれど、百人一首にも読まれた紅葉の名所小倉山の中腹にひっそりと佇む
常寂光寺(じょうじゃっこうじ)や、源氏物語にも登場する野宮(ののみや)神社など、
天龍寺とセットで見学してみたい場所が嵐山にはたくさんあります。

せっかく嵐山まで足を運ぶなら、時間を気にせず心ゆくまで自然の中に身を置いてみたいものです。もしかすると平安貴族の息遣いまでもが聞こえてくるかもしれません…

 

 

 

 

 

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました