旅行に行くとどうしても考えてしまうのがお土産です。
置物は場所を取るし、キーホルダーやマグネットはベタだし、食べ物は日持ちしないし、と頭を悩ませることありませんか。
壊れない、重くない、高くない、と3拍子揃ったお土産は意外と見つかりません。
そしてほとんどの場合、お土産を購入する時に相手のことを思い浮かべながら選ぶ場合が多いはず。
せっかく京都に行くなら、京都らしいお土産を探してみませんか。
香りのテーマパーク、薫習館ならきっと京都土産にピッタリのものが見つかると思いますよ。
薫習館はどんなところ?
お香が日本に入ってきたのは飛鳥時代と言われています。
奈良時代には宗教儀式などで使われるようになりました。
平安時代になると、貴族たちは自分で香を調合して「薫物(たきもの)」として着物に香りをつけるようになります。
「源氏物語」にも平安貴族のたしなみとして、香に関する記述がしばしば登場します。
時が経って、江戸時代になると武士や商人の間にも香が普及し始めました。
京都の香専門店の中でも老舗中の老舗、松栄堂は江戸時代中期(18世紀初め)に創業しました。
それ以来、今日に至るまで松栄堂は人々の生活に「香り」を提供し続けてきました。
そんな松栄堂が2018年7月、日本の香文化を世界に発信する施設としてオープンしたのが「薫習館」です。
「薫習館」、これは何と読むかわかりますか。
「くんじゅうかん」と読みます。
日本国内はもちろん、世界唯一のお香専門の「香りのテーマパーク」です。
海外に「香水博物館」が存在するように、日本の古都京都に「お香博物館」が存在しても不思議ではありません。
香水は文字通り「香りの水」で、手首や衣服にその匂いをつけて楽しみます。
西洋と東洋で方法は異なりますが、匂いを楽しむという点では香水もお香も目的は同じと言えるでしょう。
でも「薫習館」という名前だけを聞いても、これを「香りのテーマパーク」と結びつけるのは容易ではないかもしれませんね。
館内はもちろんですが、建物の前の通りまでほのかな香りが漂っています。
さすがは世界唯一の香りのテーマパーク、期待を裏切りません。
薫習館の天井から吊り下がる、3つの真っ白な大きいかおりBOX。
まるで遊園地の3Dアトラクションのように見えるボックスに頭を入れると、とってもいい香りに包まれます。
それぞれ違った匂いを放つBOX、どの香りが一番好きか嗅ぎ比べしてください。
このかおりBOXに頭を突っ込んだ状態を写真に撮れるように、スマホを置くフォトスポットもちゃんと設置してあります。
誰かにシャッターを押してもらわなくても、ロボットのような姿が撮れますよ(笑)。
お香の原料は主に東南アジアから輸入され、木自体が芳香を持つものを香木と言います。
「熱帯雨林の壁」コーナーでは、実際に採取された香木を見ることができます。
さらに館内には香木の代表格、白檀の大木も置かれています。
本物の白檀の木がどんなものか知っていますか。
2018年に開設した新しい施設だけあって、タブレットを使ってお香の歴史や種類などを紹介しています。
その隣のガラスケースの中には、ミニチュアでお香の製造過程がわかりやすく説明してあるので見てください。
お香の原料の香りを体験するコーナーもなかなか面白いです。
お香はいくつもの原材料が調合されていい香りを放ちますが、単独で嗅ぐとどうなのでしょう?
その答えはぜひ、香りのテーマパーク、薫習館で感じてみてください。
このように他のどの博物館にもない魅力を体験できる薫習館ですが、私達が考えなくてはいけない問題も提示してくれます。
それは、近年香木を取り巻く環境が変化していることです。
世界規模の環境破壊や温暖化などで森林の数が激減していて、良質の香木を手に入れるのが困難になって来ているのです。
自然環境破壊がまさかこんな形で影響しているとは思いませんでした。
世界唯一の香り専門の博物館で、「香文化」という世界に誇る日本の伝統を守るために私達ができることを考えるといいですね。
オリジナルアイテムを作ろう
京都の人におススメの香専門店を尋ねると、まず松栄堂の名前が上がります。
全国に9つの直営店がありますが、烏丸二条の薫習館に隣接された老舗が本店です。
ここの2階では職人さんの手作業によるお香の製造工程が見学できます。
お香の歴史はもちろん、原料や器具などを目で見ながら学べます。
薫習館に展示されているミニチュアと比べてみてください。
一人でも大丈夫なので、薫習館の香りBOXや白檀の大木に魅せられたらこちらの見学もお勧めします。
またここではオリジナルの「匂い袋」がオーダーできます。
3種類の香りと40種類以上もある巾着袋から1つお気に入りを選んで、その場であなただけの「匂い袋」を作ってもらいます。
巾着の柄は和柄、現代柄、季節限定柄などたくさんあり過ぎて、1つだけ選ぶのは難しいかもしれません。
そんな世界唯一の「匂い袋」は親しい人へのお土産にもピッタリです。
相手の好みや人柄などを想像しながら、その人に合った香りと柄を選ぶのは絶対楽しいはず。
同じものが2つとない、世界で唯一のお土産を渡しませんか。
京都市内には直営店が3店舗ありますが、「匂い袋」を作ってくれるのは本店のみです。
お土産におすすめなのは・・
オリジナル匂い袋と並んでお土産にお勧めなのは、薄型の匂い袋です。
名刺入れに入れておくと、名刺を渡すときにほのかな香りがして、自分のことを相手に印象付けられます。
上着の内ポケットに入れたり、タオルやハンカチと一緒に持ち歩くのはどうでしょう。
最近だとマスクケースに入れておけば、マスクの臭いが気にならないですよ。
それ以外にもお土産やプレゼントにピッタリな大きさの香立てやスティックタイプのお香もたくさんあります。
中でも貝殻の形をした香立ては、お香を立てる場所が5か所もあるすぐれもの!
お香を置く場所によって、煙の立ち上る角度が変わります。
香立て以外にも、メモ用紙や写真を挟んで使えるなど、幅広い用途で女性に人気だとか。
また香りのテーマパークだけあって、日本古来の和のお香から洋風のお香まで何でも取り揃えています。
きっとお気に入りのお香が見つかりますよ。
お店の詳細
所在地 京都市中京区烏丸通二条上ル東側
コンタクト 075-212-5590
営業時間 10:00~17:00(松栄堂は9:00~18:00)
休館日 不定休
アクセス 地下鉄烏丸線丸田町駅7番出口より徒歩3分
地下鉄烏丸線・東西線烏丸御池駅1番出口より徒歩5分
入館料 無料
予約は必須?
予約は特に必要ありません。
ただ混みあうこともあるので、時間に余裕をもって入館しましょう。
嵐山にある直営店、「嵐山香郷(らんざんかきょう)」では、あなただけのお香セットを作ってくれます。
お店にある「香りチャート」から3種類のお香と、パッケージを1つ選びます。
その日の気分によって選ぶ香りで、世界に唯一のお香の出来上がりです!
また要予約ですが、お香づくりを体験することもできるので、自分だけのお香を調合してみたい方はぜひこちらもお試しください。
気の置けない仲間と一緒なら、気分も盛り上がってとても楽しそうですね。
嵐山だけに週末は混雑が予想されるので、お香づくり体験を希望する場合は早めの予約をお勧めします。
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