暑さ厳しい夏の京都ですが、夏の京都の風物詩といえば何が思い浮かびますか?
イベントごとに興味のある方は「祇園祭」や「京都五山送り火」であったり、京都グルメに興味のある方は「鱧料理」「鮎料理」「川床料理」などでしょうか?
今回取り上げるのはその川床料理で有名な貴船にある料理旅館の「ひろ文」です。
京都でもいつくかの河原で川床が設けられてますが、特に貴船の川床は京都市内との温度差がかなり違うので、避暑を求める方々に人気のエリアです。
「川床料理って結構いいお値段…」
「庶民には敷居が高いかな…」
そういうイメージをお持ちの方もおられるかもしれませんが、料理代に京都伝統の体験料が含まれていると思えば決して高くないと思うのですが、いかがでしょうか?
まずは貴船にある「ひろ文」の魅力を知ってくださいね。
川床って何?
川床とは、京都の蒸し暑い夏を涼しく過ごすために、川沿いの料理屋が屋外に設けた席のことを いいます。
そもそも川床の歴史は古く、なんと豊臣秀吉の時代まで遡ります。
秀吉の天下統一により戦がなくなり平和な世の中になると、京都の裕福な商人たちが河原に床几を設けて宴会などを催しだしたのが、「川床」のルーツだそうです。
そして江戸時代になると、川沿いにあるたくさんの料理屋が屋外に座敷を設けて、京都の夏は河原で涼むとういう文化が生まれました。
明治時代には夏は河原に床を出すのが定着し、現在の京都の夏の風物詩となっていたのだそうです。
冷房設備が無かった時代の人たちにとっては、河原から吹かれる涼しい風はまさに天然のクーラーだったんですね。
夏にオススメの流しそうめん
そうめんを食べたことがないという方はほとんどいないと思いますが、「流しそうめん」をしたことがないという方は結構おられると思います。
「ひろ文」では流しそうめんを体験することが出来ます。
暑い夏の日に食べるそうめんも格別ですが、それに遊びの部分も加わって、流しそうめんを考えた方はなんと遊び心がある方なんでしょうか。
料金も1,500円とお手頃なところがうれしいですよね♪
清涼感漂う貴船川のせせらぎの音に耳を傾けながら、川床の特等席でお子様からご年配の方まで流しそうめんをお楽しみください!
これも立派な京都グルメですね。
予約を受けておらず、順番制だそうですので時間に余裕をもってお越しくださいね。
その他のメニュー
ところで川床料理って「何を食べるの?」と考えたことありませんか?
メインとなる川床会席は初夏の京都らしい食材を使用していて、とても清涼感にあふれた彩りになってます。
特にこの食材が入れば川床料理というのはないみたいで、川床で食べれば何でも川床料理になるのかなと思いました。
鍋料理も充実しており「夏に鍋!?」という方もいらっしゃるでしょうが、貴船の気温は市内より5℃~10℃低く、真夏の鍋料理でも全然抵抗がありません。
「ひろ文」で提供される料理は京都グルメ満載ですので、ぜひ自慢の料理を堪能してください。
ちなみに川床のシーズンが終わると、囲炉裏部屋で料理が提供されるそうです。
いくつかのおすすめメニューをピックアップしておきます。
川床会席
☆先附・八寸・お造り・焚合せ・焼物・油物・冷鉢・ご飯・吸物・香物・水物
料理内容によりいくつか値段設定があるみたいなので、詳しくはお店に聞いてくださいね。
鍋料理
上質な和牛、ぷりっとした食感の厳選地鶏が楽しめます。
☆牛しゃぶ・牛すきやき・地鶏水たき・地鶏すきやき
夏季限定メニュー
夏の京都グルメの代表格の鱧(はも)と、良質な鰻が鍋で楽しめます。(要事前予約)
☆鱧しゃぶ・鰻鍋
京会席と鱧しゃぶを一度に味わえるおまかせコースメニューもあります。
ランチメニュー
そうめんや鮎の塩焼きなどを使った会席をお手頃価格で楽しめます。(5月昼・6月平日昼限定)
☆清涼膳・ミニ会席
冬季限定メニュー
ぼたんとは猪肉のこと、貴船の山近くから取り寄せる珍しいお肉です。(11月中旬から)
くちどけの良い脂身と旨味のある上質な味わいをお楽しみください。
ぼたん鍋・ぼたん御膳(11月中旬~3月の昼限定)
ひろ文喫茶
ひろ文喫茶では、さらにお手頃なお値段でお食事が楽しめます。(10月~4月)
☆黒毛和牛しゃぶ御膳・鰻すき鍋御膳・手づくり豆腐膳・大虹鱒お造り御膳・鮎と京湯葉にゅめん
ちりめん山椒、鮎甘露煮などのお土産の販売もしてます。
和朝食(おくどさん)
「おくどさん」とは、京ことばで竈(かまど)のことです。
料理旅館でもある「ひろ文」は宿泊も出来るので、
おくどさんで昔ながらの方法で炊いたご飯と、地元食材を使った本格和朝食をご堪能ください。
一時の避暑を求めて、のんびり滞在するのもおすすめですよ。
お部屋でゆっくり召し上がりたいお客様のために、お弁当形式にすることも可能だそうです。
(お弁当の持ち帰りは不可です)
川床ひろ文の詳細
名称:ひろ文
住所:京都市左京区鞍馬貴船町87
TEL:075-741-2147
営業時間:昼11:00~14:30/夜17:00~21:30(21:00ラストオーダー)
宿泊部屋:全3室(小学生以下のお子様は宿泊が出来ません)
アクセス:叡山電車・貴船口駅より京都バスで10分、マイクロバスで5分
マイクロバスは要予約・2名様以上・団体の場合は市内から送迎可
流しそうめん:例年5月1日~10月中旬/11:00~15:00
雨天などにより川が増水、警報が発令した場合等は川床は中止となりお食事処へご案内します。
流しそうめんは中止となります。
まとめ
川床の歴史は古いことは前述しましたが、
昔の京都人は夏が蒸し暑く過ごしにくいと言われる京都において、むしろ逆にその暑さだからこそこんな事をしたら楽しいのではないかと感じ、川床を思いついたのかなと感じました。
それがとても粋であり優雅な雰囲気も味わえ、尚且つ夏の暑さも解消出来るということもあって、現代にも伝わる夏の京都の風物詩に成りえたのでしょうか、
食事を取る環境でさえも、料理の味をさらに引き立たせるような感覚を味わえたなら、あなたは京都グルメの達人に間違いありませんね♪
コメント